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『神々の軍勢』新能力「貢納」と「神啓」ができた訳

2014年01月30日|コラム(思ったこと)|,

MTG公式に新たなキーワード能力「貢納」と「紳啓」を作ったわけと、それにこめられた思いが紹介されておりましたので、まとめてみました。

原文はコチラ

「貢納」ができたわけ

貢納とは

貢納
貢納X(このクリ―チャーが戦場に出るに際し、あなたの望む対戦相手1人はこれの上に+1/+1カウンターをX個置いてもよい)

BXfs2Ih8NH_JP.jpg

貢納コストを支払うか、支払わないかを対戦相手が決めることができる能力。貢納コストを支払わなかった場合、そのクリ―チャーのパワーアップと引き換えにさまざまな能力が発生します。

誕生経緯

貢納は、先行デザインチームが開発した新たなキーワード能力です。

MTGのブロックデザインには通常のデザインチームとは別に、独立して先行デザインを行う先行デザインチームが存在します。いわゆる突進部隊の事です。
今回の『神々の軍勢』からその先行デザインチームが実装され、「貢納」はそのチームが開発した能力の1つです。

MTGでは各ブロックの各セットごとに、2つ(大型セットの場合は4つか5つ)は新たなメカニズムを取り入れています。しかし、新たなセットが出るたび前回のメカニズムを引き継がなくてはならないため、最終セットは9つものメカニズムを扱わなくてはならなくなります。

そこで、今回は実験的に、能力を増やすのではなく、既存の能力を発展させ、かつ新しいメカニズムというものができないものかと先行デザインチームに投げたところ出来上がったのが「貢納」なのです。

ベースは「怪物化」 条件は以下のように行われました。
1.怪物を表すメカニズムであること。つまり大きさや形状が怪物であるカードに相応しい、クリーチャー・メカニズムであること。
2.怪物化とは異なる雰囲気を持つこと。メカニズムを入れ替えるなら、その入れ替えに説得力があるように大きく変わったという感覚を与える必要がある。
3.+1/+1カウンターを使うこと。(これについては、ブロック計画上の構想があるそうです。)

ちなみに「授与」も先行デザインチームが開発した能力です。そのフットワークの軽さから、今回のエンチャント・クリ―チャーというキーワードを誰よりも先に掘り下げ、導き出した答えの様です。

神啓ができたわけ

神啓とは

紳啓
紳啓―(このクリ―チャー)がアンタップ状態になるたび、(能力)。

ifIUxkpjsl_JP.jpg

誕生経緯

発端は、原文サイトで記事を書いているMark Rosewaterさんの「」という構想をなんとか、メカニズムとして取り入れられないかという所からはじまり、タップ状態のクリ―チャーは休んでおり、夢を見ることができるはずだ!という、とっても単純な物からでした。

そのため、睡眠=タップという意味合いを強めるために、それにちなんだカードを開発していったそうです。

睡眠

そして、その「」のメカニズムを使った最初のカードを作り上げました。それがアンタップ能力のクリ―チャーです。

絹縛りのフェアリー 光らせの子 mm116_untap2.jpg

タップの制限なしの能力は、プレイヤーが望めば何度でも使えるという事を懸念し、アンタップをコストにしてみたそうです。

しかし、このアンタップ能力はしばしば有利な副次効果であり、その能力を求めてではなくアンタップするために使われることがよくありました。またタップの制限は、その能力が攻撃クリ―チャーによって使われることが多いという事実もありました。

もともと攻撃クリ―チャーによるメカニズムを開発していたわけではなかったので、制作意図と大きく反するプレイスタイルを生んでしまいました

その結果たどりついた答えが、とにかく眠って、次のターンまで生き残っていれば覚醒する。「紳啓」だったのです。

まとめ

記事を読んでいて感じたのは、MTGは日々進化し続けているという事です。

それはカードというよりは、会社自体が常に新しい体制で取り組み、挑戦しているため、その結果クオリティの高いカードゲームができるのではないかと思います。

これは、コンテンツ提供者としては見習わなくてはいけないですね。


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