狩り立てられたドラゴン最強デッキ

狩り立てられたドラゴンは決して弱いカードではない。
このカードを使った最強デッキについて考察したい。
(記事担当者:シモン)
Hunted Dragon / 狩り立てられたドラゴン (3)(赤)(赤)
クリーチャー — ドラゴン(Dragon)
飛行、速攻
狩り立てられたドラゴンが戦場に出たとき、対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーは、先制攻撃を持つ白の2/2の騎士(Knight)クリーチャー・トークンを3体戦場に出す。
6/6
騎士から見れば強大な獲物。ドラゴンから見れば三度の食事。
Illusted Mark Zug
レア, ラヴニカ:ギルドの都
最強デッキレシピ 2013/12/27
土地 (24)
クリーチャー (23) |
その他 (13)
サイドボード (15) |
カードについて
狩り立てられたドラゴンはダブルシンボルの5マナでプレイできるカード。
5マナ6/6の飛行・速攻クリーチャーで、5ターン目にプレイして4回パンチするだけで勝利できる。
《刃の翼ロリックス/Rorix Bladewing》に迫る攻撃力と本家よりも緩いマナシンボルとマナコストを持つ。
しかしその代償として2/2の騎士クリーチャーを3体も対戦相手に与えてしまう。
このカード(と「狩り立てられた」サイクルのカード)は自分が得たのと同程度のクリーチャーを相手に与えてしまうため、カードアドバンテージが存在しないと見ることもできる。
見る人によっては《狂ったゴブリン》より劣ったカードなのだ。
しかしラヴニカでの登場以来、僕はこのカードで勝利することに取り憑かれている。
なぜなら僕はこのカードで勝利するとき、鎖に巻かれて水中に沈められた箱からの脱出ショーを成功させるのに等しいカタルシスを得ることができるからだ!!
デッキについて
狩り立てられたドラゴンは決して弱いカードではない。『強くない』だけだ。
こいつが殴れる状態さえ確保できれば勝利できるのだ。
しかし”そういう状況”なら他のカードでも勝てる。
それでは意味がないのだ…………
本項ではあくまでも狩り立てられたドラゴンを主軸としたデッキで勝利することを目指す。
狩り立てられたドラゴンは飛行を持つ大型クリーチャーで、
飛行の無い低速ビートダウンには有効なカードなので、デッキもそのようなデッキとなる。
トークンに対する対応について
《紅蓮地獄》はたしかにトークンを処理するのにちょうどいいダメージを与える。
しかしコストなしで出現したものをカードで処理することは、アドバンテージの損失に繋がる。
ただでさえハンデを被るのに、ハンデを埋めるだけでは勝利は近づかない。
相手と同じステージに立てるだけのカードで、勝利の女神ははたして微笑むだろうか?
つまり、トークンを一掃することだけでは十分ではない、ということだ。
「トークンの処理」そして「勝利への道筋」を同時に兼ねるカードこそ、狩りドラデッキには相応しい。
勝利への道筋とは…もっと具体的に言えば飛行除去と本体火力だ。
本体火力を考えるなら《地震》。プレインズウォーカーを焼くことにも使える。
飛行除去を考えるなら《神々の憤怒》、または《ミジウムの迫撃砲》だ。
しかし前者はタフネス4級を落とすのに足りないので不安が残り、後者は重い。
《忌むべき者のかがり火》を奇跡コストで唱えるのが最も効果的な答えだ。
素撃ちでも狩りドラが出ている時点でトークンは焼ける。
このカードで逆転が決まったら脳下エンドルフィンの増加に髄膜が耐え切れず、脳が破裂してしまうかもしれない。
しかし前述した通り、トークンのために何かを唱えている時点でテンポの損失は確実だ。
出ちゃったものはしょうがないわけであって、できるだけ他のカードのついでの形で対応していきたい。
そのために必要なカードが次項、《軍団の戦略》だ。
《軍団の戦略》について
Legion’s Initiative / 軍団の戦略 (赤)(白)
エンチャント
あなたがコントロールする赤のクリーチャーは+1/+0の修整を受ける。
あなたがコントロールする白のクリーチャーは+0/+1の修整を受ける。
(赤)(白),軍団の戦略を追放する:あなたがコントロールするすべてのクリーチャーを追放する。次の戦闘の開始時に、それらのカードをオーナーのコントロール下で戦場に戻す。それらのクリーチャーはターン終了時まで速攻を得る。
- このカードは狩りドラのためにあるようなカードだ!!
このカードが場に出ていることで、狩りドラは3回のパンチで削りきれるようになる。
また、こちらのタフネス2級の白クリーチャーが騎士トークンを防ぐことが可能になる。
トークン対策となり、かつ勝利へのキーカードにもなるのだ。 - 赤白である《ボロスの速太刀》は2/3二段攻撃になり、直接火力に申し分ない攻撃力に!スタンディングオベーション!!
《乗騎ペガサス》に跨り4本腕で対戦相手を切り刻む雄姿を想像すると涎が止まらない。 - 強化されるカードでめぼしい他のカードには、《真火の聖騎士》《アクロスの重装歩兵》《ウォジェクの矛槍兵》《ボロスの反攻者》がいる
- 狩りドラの軽量互換である《空騎士の軍団兵》の火力・突破力を高める点も大きい。
- 複数ブロックできる《宮殿の護衛》はタフネス5になり、トークン2体を引き受けられる。
- 起動型能力は騎士トークンが増えてしまうのでリスクがでかい。しかし使う機会はあると思う。
《熱血漢の聖戦士》などCIP能力を持つカードを入れるのもいい。
《乗騎ペガサス》について
Cavalry Pegasus / 乗騎ペガサス (1)(白)
クリーチャー — ペガサス(Pegasus)
飛行
乗騎ペガサスが攻撃するたび、攻撃している人間(Human)はそれぞれターン終了時まで飛行を得る。
1/1
- このクリーチャーは直接狩りドラを補助しないが、狩りドラデッキとマッチしている。
なぜなら狩りドラはもとから飛行を持つので、お互い関与こそしないが目的とするゴールは一緒なのだ。
ドラゴンが引けなかった場合を考えても、このカードの流れはデッキ構成として悪くない。 - 《軍勢の刃、タージク》は悪くない。狩りドラとペガサスで大隊を発動できるし、騎士トークンも倒せる。
- 《ウォジェクの古参兵、アグルス・コス》はこいつとぴったりのカードだが、狩りドラとマナ圏が食い合うのが悩ましい。
- ブロック制限をかける《火拳の打撃者(大隊)》や《熱血漢の聖戦士(CIP)》なら狩りドラを通しやすくなる。
ただしこれらはどれもトークンを防げない点に注意。 - 《雷楽のラッパ吹き》がダメージソースになる。狩りドラを通すのにも、トークンを防ぐのにも使えるこのカードは狩りドラデッキにふさわしい。
《ボロスの魔除け》について
Boros Charm / ボロスの魔除け (赤)(白)
インスタント
以下の3つから1つを選ぶ。「プレイヤー1人を対象とする。ボロスの魔除けはそのプレイヤーに4点のダメージを与える。」「あなたがコントロールするパーマネントはターン終了時まで破壊不能を得る。」「クリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時まで二段攻撃を得る。」
- 赤白ウィニーを最強伝説的にした強力なカードだが、もちろん狩りドラデッキにも有用だ。
- ひとつ目のモードは、狩りドラの天敵であるプレインズウォーカーを焼くことができる。
狩りドラはどうしても低速なので、場に出るまでにプレインズウォーカーを出されると厳しいのだ。
また、パンチで殺しきれなかった場合のとどめの一撃として使うこともでき、手札に腐ることが無い。 - ふたつ目のモードは、《至高の評決》から狩りドラを守るだけでなく、騎士トークンを同程度のクリーチャーで返り討ちにできるようになる。
- みっつ目のモードは狩りたてられたドラゴンに使用すると、幸せな気持ちになれるだろう。
《闘争の学び手》について
Student of Warfare / 闘争の学び手 (白)
クリーチャー — 人間(Human) 騎士(Knight)
Lvアップ(白)((白):この上にLv(level)カウンターを1個置く。Lvアップはソーサリーとしてのみ行う。)
1/1
Lv2-6:
先制攻撃
3/3
Lv7+:
二段攻撃
4/4
- 1マナ圏のクリーチャーはなぜこのカードなのかという疑問もあるだろう。好きだからだ。
- このカードのすごいところは1ターン目に出て、パンチするときには3/3先制攻撃になるところだ。
もちろん、開幕から殴ってくるやつらをこいつでブロックするようなマネはできない。
しかしそういう場合でも、たいてい相手が与えてくる2点よりも大きな3点パンチを返すことができる。
この変態的な動きがたまらなく愛おしいのだ。好き! - 次の利点は、事故に強いということだ。
何もすることがなくても、とりあえずこいつにマナぶっ込んでいけば壁は割るし、
タフネス4も屠るし、本体に通れば8点与えるようになる。
こいつと土地1枚だけでも8ターン目には勝利できるのだ!!素敵!!相手も事故っていればだが - こいつが愛おしい理由はまだある。
1マナ1/1なので、焼かれたとしても両手の爪を全部食いちぎるような悲しみに襲われなくて済むのだ。
むしろ1マナのカードに火力呪文1つ使わせてやったぜ!という優越感さえ感じられる。 - おまけに《乗騎ペガサス》で飛び、《軍団の戦略》で《稲妻》にも耐えられるようになり、
狩り立てられたドラゴンで出てくるトークンには一方的に打ち勝てる。なにこのイケメン。結魂したい… - そういうわけで1マナ圏はぜったいに《闘争の学び手》なのです。
その他考察
- 《熟練の戦術家、オドリック》はトークンの出た相手がものすごくうらやましく思えてしまうので、胃のためにも絶対に入れてはいけない。
こいつを意識するなら《ミジウムの迫撃砲》《雷楽のラッパ吹き》を入れると幸せかもしれない。 - 《稲妻のらせん》は実際強い。しかし《火葬》でも良い。問題は回復より3点与えられるかどうかだ。
より狩りたてられたドラゴンに偏るなら《投げ飛ばし》はすばらしいカードだ。 - 《ボロスの反攻者》《怨馬》《モグの偏執狂》《ぬいぐるみ人形》を使えば相手の騎士トークンを利用できる。人間でないため《乗騎ペガサス》で利用できないのが惜しい。
- 《石大工》で「赤:+1/+0」能力を得た《ボロスの速太刀》というのも考えたが、こいつはあまりに脆すぎる。
- プレインズウォーカーが苦手なので、対策として《真髄の針》を入れてもよい。
- 逆に自分がプレインズウォーカーを使おうとすると、どれも微妙に反り合ってくれない。とことん相性が悪いようだ。
たとえば《復讐のアジャニ》《群れの統率者アジャニ》は強い。狩りドラが必要なくなるほどだ。
《紅蓮の達人チャンドラ》は本体パンチをサポートしてくれるが、PWとしてプレイするほどか微妙だ。 - だが《悪鬼の血脈、ティボルト》だけはサイドボードに入れておいて損は無いカードだ。
狩りドラの弱さを指摘されて心がくじけそうなとき、このカードを見るとなんだか元気がわいてくるぞ。
←TOPに戻る