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kawaiiカード発見伝説:石鍛冶の神秘家

2014年02月4日|コラム(思ったこと)|,

ギャザのkawaiiカードを追っていくシリーズ第2弾。

  

這い回る芋虫。歩くドラム缶。ジャイアン。
『kawaii』という単語とは無縁の世界観を持つ「Magic:the Gathering」
その陰鬱とした世界で癒しとして輝けるカードを探す企画。
それがkawaiiカード発見伝説である。

汗を血で洗う湧血の世界で踊りこむ諸兄の、ひとときの癒しとなりますように。

 

と、いうわけで

いわゆる萌えキャラとは無縁のギャザとはいえ
イラストに女性さえ描かれてればkawaiiという気持ちになれないことはないはずだ
ということで始まった企画です。

今回のカードは…

しんぴかちゃん
《Stoneforge Mystic / 石鍛冶の神秘家》 (1)(白)
クリーチャー — コー・工匠
石鍛冶の神秘家が戦場に出たとき、あなたは「あなたのライブラリーから装備品カードを1枚探し、それを公開し、あなたの手札に加える。その後、あなたのライブラリーを切り直す」ことを選んでもよい。
(1)(白),(T):あなたは、あなたの手札にある装備品カード1枚を戦場に出してもよい。
1/2

編集部の中で前の記事はカードが古すぎるのではないかという声があったので、新しめのものから選びました。
オンスロート収録の《魔道士の悪知恵》はモダンですら使えなかったが、
大丈夫。彼女の収録された『ワールドウェイク』はモダン圏内のブロックだ。

スタンダード落ちしているがkawaiiので問題ない。 

《石鍛冶の神秘家》とは

戦場に出たときライブラリーから装備品を1枚引いてこれる2マナのクリーチャー。
さらに2マナを支払ってタップすれば、そのカードを本来のマナコストを無視してプレイできる。
軽くて、確実に、単体でも働けるコンボパーツという優秀なカードアドバンテージを秘めた素晴らしいカードだ。

1枚挿しの《太陽打ちの槌》を引っ張ってきたり、超高速で《束縛の刃、エルブラス》を展開することができる。
色があってなくても《王を葬る鎌、アンサイズ》のような色拘束の強い装備品を場に出せるのも注目したい。
装備コストは踏み倒せないこと、クリーチャー戦力としての期待度は低いなどの欠点もあるが、それでも強い。

では、そんな彼女のどこがkawaiiのかについて考察していこう。

《石鍛冶の神秘家》のkawaiiポイント

なにが神秘なんだろう、という点は非常に気になるところだ。
言うまでもないが神秘といえば女体の神秘だ。
このあたりは異論ないと思う。

問題は地べたにあぐらをかいて座り、何か未知なるエネルギーで石から武器的なものを作り出しているこのイラストのどこが女体の神秘なのかだ。それは非常に難しい。

しかしヒントはある。
背景にそびえたつ無数のとがった岩。これは男性のシンボルを示唆している。

男性のシンボルから新しいものを創造する。すなわち『出産』である
それは女性にしかできないことで、人類未踏の神秘のメカニズムなのだ。

つまり女体の神秘だ。

 

こじつけではないか

まだ現実を受け入れられないのか……?

よろしい。
では彼女のクリーチャータイプが『コー』の『工匠』であるという点に隠されたメッセージをひも解こう。
言うまでも無く「工」は「エ(え)」であり、コーという字は組み合わさると「ロ(ろ)」となる。それに「匠」を加える。

つまり彼女の本当のクリーチャータイプは『エロの匠』だったんだ!!!

すでに疑う余地は無いだろう。
もう声を大にして言えるね。《石鍛冶の神秘家》は、女体の神秘。そうだろ?

こいつは女体の神秘家だ!!!

で…どこがkawaiiのか?

もうオチでいいような気もするが、ここで終わったらただの下ネタ記事だと思う。
kawaiiカード発見伝説はkawaiiを追求するところまで終われない。
彼女が他の一般女性たちと異なるところを考察してみよう。

原則的に人間と岩の間には、どんなに愛があろうと子供は生まれない。当たり前だ。
種族とか生物学とか以前の問題で、岩は無機物だ。
子孫を残すことはできない。

この困難な障害を乗り越えるために彼女がとった行動、それは愛する彼そのものを削り出し装備品を作り出すことだった。
(この削り出しという作業も、そこはかとなく女体の神秘を感じさせる)
それでしか、二人の愛の結晶を作り出すことは不可能だ。
これが無機物と有機物を越えた愛の果てに行われた選択だったのだ…。

さらに言えば、岩はふつう、人間を愛すことはできない。
そう…彼女は片思いの乙女なのだ。

たとえ愛する彼が振り向いてくれなくても。

認知してくれなくても。
(そもそも知覚できているのか…)

それが愛する彼自身を傷つけ、失う行為だったとしても………

彼女は造り、育て続ける。愛する人の分身を。
そのいじましさが、《石鍛冶の神秘家》のkawaiiポイントだったのだ……

つまり

『出産』という物質的な女体の神秘。

『すべてを超えた愛』という精神的な女体の神秘。

このふたつを知ると、石鍛冶の神秘家にkawaiiという感情が沸いてくる。
kawaiiカードとして認定したい!!

 

さて

早く彼女をデッキに入れて女体の神秘を満喫したいであろう諸兄には
残念なお知らせをしなければならない。

 

彼女はほとんどのフォーマットで禁止カードとして設定されているのだ…。

 

 

Magicの世界にマナコスト無視は 女体の神秘強すぎ エロすぎたようだ………

残念…

蛇足

神ジェイスと並び禁止カードとして知名度の高い彼女。
海外でも人気が高いようで、画像検索してみると、ファンアートがけっこう出てきて面白いです。
カードのイラストを差し替えた作品もあり、2色剣が全部描いてあるやつとかすごく芸細。
筆者はこういう差し替えがけっこう好きなので、興味があったらぜひその世界に触れてみて頂きたい(*´ヮ`*)

また、彼女についてはWizardsの記事でイラストのバックストーリーも語られています。

遊牧民族であるコーたちは同じ場所に住み続けることをしないので、炉や鋳造器具などの大掛かりな施設を使うことが出来ません。
それで荒野の岩塊の中にある鉄鉱石を魔法で溶かし、自然の鋳造器具にすることで武器を作り出している…という設定のようです。
(鉄鉱石の含まれていた岩が金型の役割を果たしているというわけです)

しかしそれでも、どのへんが神秘なのかという疑問は解消されません。
やはり女体の神秘家説は捨てきれないですね…。


参考ページ

《Stoneforge Mystic / 石鍛冶の神秘家》(Wisdom Guild)
Sketches: Stoneforge Mystic(www.wizards.com)

 


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